活動報告

7月6日、山梨県道志村の養老の森で養老孟司先生との対談、講演をして来ました。

2025年07月29日

「養老の森」をご存知ですか?
山梨県道志村にある、養老孟司先生の提唱によって作られた一般社団法人「養老の森」が整備・管理している森です。
7月6日、ここで養老孟司先生と巽所長の対談が実施されました。
「養老の森」は「森に還る、街から山へ参勤交代」をテーマに、都市と山村の交流を促進し、豊かな森づくりを目指す活動を行っています。
ボランティアの力によって間伐や植樹、下草刈り、山道の整備など森林整備が行われています。これにより、森が明るくなり、植物や昆虫をはじめとした生態系が豊かに保たれるのです。
また自然観察・調査: 昆虫や動植物の調査・保護活動が行われ、特に昆虫観察会が定期的に開催されています。
交流の場である茅葺古民家「白想亭」が活動やイベントの拠点となっており、老若男女がユルく楽しく活動に参加しています。
我々ジオリブ一行は前日から「白想亭」に泊まり、夜は山菜料理やバーベキューのおもてなしを受け、朝からは森を見学。ワサビ園でワサビを収穫したり、カフェで本当に美味しい水出しコーヒーを頂いたりしながら、養老先生の到着を待ちました。
肺がん治療で退院されたばかりの養老先生ですが、周囲の心配をよそにとてもお元気そうなお姿を見せてくださいました。巽所長との会話もいきなり昆虫の話で盛り上がり、私たちもご一緒にキーマカレーをいただきました。(先生、完食!)
午後からは白想亭で30人程の聴衆を前に巽所長が「丹沢の森:その起源と人との関わり」と題して、丹沢山系の森が深くなった理由や硬水と軟水が湧く訳などを美食地質学で解き明かしました。それだけではなく、丹沢の森で行われていた修験道にも触れ、神仏習合の話など人文地質学にも話題は及びました。
その後養老先生との対談になったのですが、先生も巽所長の話に刺激されて、災害が歴史をどう変えて行くかなど鋭い問題提起をされ、また得意の昆虫の生態から四国はかつて東西に分裂していたのではないかなどと想像力豊かな持論?を展開されました。
この限りなく楽しくて有意義なイベントの模様は主催者によって動画に収めらました。
先ずは養老先生との対話編をジオリブ研究所公式チャンネルにアップしましたので、ご覧ください!