活動実績
「寿司といえば富山」ブランディングプロジェクト
概要
「寿司といえば、富山」ブランディング事業は、富山県が持つ新鮮で美味しい魚介類、良質な米、水、そしてそれを支える豊かな自然環境や、職人の技術、伝統工芸品としての器、日本酒などの食文化を「寿司」というブランドに集約し、国内外に向けて一体的に発信することで、富山県の認知度向上、関係人口の創出・拡大、地域産業の活性化を目指すプロジェクトです。特に、美味しい寿司を生み出す背景にある、立山連峰から富山湾までの高低差4000mという独特の地形が育む「ジオストーリー」を重視しています。インフルエンサーへの浸透を図り、SNSや口コミを通じて一般層への波及を狙う戦略が取られています。
ジオリブ研究所の役割
本事業は富山県が主体となって推進しており、富山県知事政策局広報・ブランディング推進室ブランディング推進課が中心的な役割を担っています。ジオリブ研究所は、このプロジェクトにおいて、富山の寿司の美味しさの科学的・地質学的根拠を解説する「美食地質学」の専門家として、特設サイトの監修、講演会やイベントへの参加、書籍の執筆など、協力・連携を行っています。
期間と経過
2023年(令和5年)に本格的に始動し、10年後(2032年)を見据えた長期的なブランディングプロジェクトです。具体的には、2032年までに「寿司でイメージする都道府県で富山県を回答する割合90%」「富山の寿司を友人などに積極的に勧める県民の割合90%」を目標に掲げ、継続的な取り組みが行われています。ジオリブ研究所は25年度も「富山観光塾」での講義やワークショップを通じて観光ガイドの育成などに協力しています。
成果
本事業はまだ進行中ですが、これまでの成果として、富山県産の食材や寿司の魅力について、美食地質学の視点から深掘りし、その独自性を発信しています。ジオリブ研究所による「なぜ富山のすしは美味しいのか?」といったテーマの講演会が富山県内外で開催され、観光事業者や一般消費者に対して富山寿司の魅力が伝えられています。また、ジオリブ研究所として初めての出版事業になる「富山のすしはなぜ美味しい?」という書籍を2025年3月に刊行し、学術的な側面からも富山の寿司のブランド力向上に貢献しています。