ジオリブ研究所とは

設立趣旨

サイエンティストとして研究活動を通じて、あるいはアクティビストとして多岐にわたる世界、学界の様々な人々、団体などとの交流を通じて培って来た巽好幸の知見や思想を、日本のみならず世界のより広汎な人々に知ってもらい、思索や社会的実践のツールとして活用してもらいたい。

そのための思索の場、言論や情報発信、社会提言の拠点、あるいは世界の学者、有識者や団体、企業そして一般の人々との交流の場として研究所を設立する。

ビジョン

「変動帯の民」日本人が、「人新世」の地球
そして日本列島で生きるということ。

地球で最も地震や火山が集中する、世界一の「変動帯」日本列島。 私たち「変動帯の民」は、こんな日本列島から数え切れないほどの試練を受け、同時に豊かな恩恵に浴しながら、この島と共に暮らしてきました。

人類が、太陽系唯一の「水惑星地球」の環境に大きな影響を与え始めた「人新世」。この時代を私たちはどのように生きてゆくのか? 私たち「変動帯の民」のDNAに刻まれた「記憶」を呼び起こしながら一緒に考えて行きましょう。

バリュー

「ジオストーリー」の発見と編集が私たちの提供価値(バリュー)です。

ジオリブ研究所は、大地の成り立ちや変動と、それを受け入れて暮らしてきた人々の営みという視点に立って、各地の「ジオストーリー」を発見、編集することが得意です。それによって各地の人々が、自らのオンリーワン性を認識し、それをベースに独自の価値と将来への目標を創出する手助けをしてまいります。

主な研究テーマ

メンバー紹介

所長/ジオ・アクティビスト
巽好幸 Yoshi Tatsumi

1954年大阪生まれ。京都大学総合人間学部教授、同大学院理学研究科教授、東京大学海洋研究所教授、海洋研究開発機構プログラムディレクター、神戸大学海洋底探査センター教授などを経て2021年4月から現職。水惑星地球の進化や超巨大噴火のメカニズムを「マグマ学」の視点で考えている。日本地質学会賞、日本火山学会賞、米国地球物理学連合ボーエン賞、井植文化賞などを受賞。「美食地質学」の創始者でもある。主な一般向け著書に、「『美食地質学』入門–和食と日本列島の素敵な関係」(光文社新書/「科学ジャーナリスト賞2023受賞」)、「地球は生きている–地震と火山の科学」(角川ソフィア文庫)、『富士山大噴火と阿蘇山大爆発』(幻冬舎新書)、『地震と噴火は必ず起こる』(新潮選書)、『和食はなぜ美味しい –日本列島の贈り物』(岩波書店)がある。テレビ番組NHKスペシャル『列島誕生 ジオ・ジャパン』『情熱大陸』などに出演。監修も多数。
最近はジオリブ研究所所長の立場で、数々の地域の魅力づくりや観光誘客プロジェクトに参画することも多い。

プロデューサー
岡田一雄 Kazuo Okada

1954年大阪生まれ。大阪外国語大学卒業 同年、株式会社大広入社。
マーケティング本部にてダイエー、ローソンはじめ大手流通業のマーケティング戦略、広告戦略の企画立案に従事する。1982年、株式会社TCD入社。クリエイティブ・ディレクターとしてさまざまな業種・業態のCI開発。ブランディング、事業開発、店舗開発、商品開発などに従事する。同社取締役を経て同社社長に就任。2014年、同職を退任後、株式会社オーケイブランド設立。ブランディングの考え方を注入し、企業や商品のブランド価値を高めるコンサルティングや実践活動に従事する。「素材の良さを見極め、素材の良さを磨き上げる」ブランドの料理人を自認している。ジオリブ研究所のプロデューサーとして、「美食地質学」を基軸としたコンテンツ制作やプロジェクト参画を通じて、地方創生や観光誘客に貢献したいと考えている。

主任研究員(地質学分野)
長谷川修一 Syuichi Hasegawa

(写真提供:ビジネス香川)

1955年松江市生まれ、小中高は松山市育ち。東京大学と大学院で地質学を専攻し、1980年から2000年まで四国電力で土木技術者の釜の飯を食う。「中央構造線の第四紀断層運動と大規模岩盤すべり」で1993年に博士(理学)。2000年から香川大学工学部で土木技術者の教育に当たるとともに、土砂災害の予測、地域防災の研究を開始する。2002年から「瀬戸内の石の文化」を発信し、地形の成り立ちから讃岐うどん文化を語るようになる。人生の師として慕っていたサヌカイト楽器の創作者、前田仁先生のご逝去を機に、2010年から「讃岐ジオパーク構想」を提唱し、香川大学公開講座等の活動をはじめる。日本応用地質学会会長、香川大学工学部長・創造工学部長を歴任し、2021年4月に香川大学を定年退職(名誉教授)。現在は、特任教授として香川大学危機管理先端教育センター長を務めながら、讃岐ジオパーク構想の実現に執念を燃やしている。NHKブラタモリ「さぬきうどん」「こんぴらさん」で案内役を務める。

主任研究員(フード・スタディーズ分野)
田中愛子 Aiko Tanaka

フード・アクティビスト、内閣府官民連携FSRI (Food Studies for SDGs Research Institute)代表、日本フードアクティビスト協会 代表、元大阪樟蔭女子大学教授(2014-2020)、Aiko Tanakaクリナリースクール校長、食育ハーブガーデン協会理事長。
1949年大阪に生まれる。結婚後、料理家吉岡昭子氏につき家庭料理の基礎を学ぶ。その後夫の仕事でニューヨークを起点に世界を歩く。得意の語学力を活かし世界の家庭料理、食文化を研究。2009年活動理念「食卓のフィロソフィー」を発表。その理念に基づき、大阪樟蔭女子大学(教授)をはじめとする様々な教育機関、学会、団体、施設などで食育やフードスタディーズの研究、教育、普及に従事する。更に近年では食とSDGs、地方創生、誘客多角化などのテーマとの深い関連性をリサーチしながら、持続可能な社会の実現に向けて幅広く活動している。
主な著書は「Food Studies of Osaka」、「美味しい楽しいグッドギャザリング」、「食卓の上のフィロソフィー」、「Basic Home Baking」など多数。

主任研究員(ソーシャルメディア分野)
小林寿朗 Toshio Kobayashi

小林寿朗1967年 東京都出身
神奈川の有名百貨店から、物流大手企業などさまざまな職種を経験したのち,2001年よりバリュ式会社にて、アフュリエイト広告の普及に尽力し大阪営業所を設立。
2002年からマイクロソフト株式会社MSN事業部にて大阪営業所を立ち上げ、西日本地区におけるポータルサイト広告営業を担当。2006年3月から2012年4月までGoogle大阪営業所の所長兼西日本担当営業部長。 2013年5月よりTwitter Japan株式会社で西日本地区の広告主様、広告代理店様向けの営業を担当。 2015年末同社を退職。
現在はSNSの活用、運用支援デジタルマーケティングのよろず相談所 Moment lnc代表、東京から九州までの中小企業様のWeb活用、集客などの課題解決支援をしています。

主任研究員(ツーリズム分野)
金井啓修 Hironobu Kanai

日本で一番歴史のある有馬温泉。その中でも一番歴史のある温泉宿 御所坊の十五代目主人。
1955年生まれ
1978年有馬に戻り、以後40余年間、有馬温泉の地域づくりに関わる。
その間、国土交通省の「観光カリスマ100選」に認定される。
2021年現在、有馬温泉観光協会の会長を務める。
趣味はゴム動力飛行機づくりとラガー・ビア。
休日は4人の孫守りに追われている。

主任研究員(テロワール分野)
坂本雄一 Yuichi Sakamoto

1976年岐阜県高山市生まれ。小学生の時に「NHKスペシャル地球大紀行」に出会い地球科学の分野に興味を持ち、東海大学と同大学院で海洋地質学を学ぶ。卒業後、海洋地質調査会社に就職。地質関係のサーベイヤーとして働く。退職後、実家の(有)坂本酒店に入り現在は社長を務める。酒屋は先代からワインに傾倒しており、ワインを学ぶ過程で葡萄畑において、テロワールの名のもとに地質学が重要な意味を持つことに興味を持つ。2005〜6年に、日本輸入ワイン協会が主催するドイツワイン陳列コンクールにおいて、2度にわたり最優秀賞を受賞。その後招かれたドイツのワイン産地において、葡萄栽培の現場における地形・地質・土壌の重要性に触れる。またその旅で出会ったワイン雑誌「ヴィノテーク」の編集長に、ワイン業界における地質学の視点が面白いとスカウトされ、アメリカの地質学者が著した、フランスのワイン産地を地質学者目線で解説した本の翻訳に携わる。その後、同誌の海外ワイン産地の取材や、田崎真也氏のワインサロンにて「ワインの地質学」と題した講座を多数開講するなど、ワイン業界に地質のエッセンスを普及すべく活動を行っている。

主任研究員(ガストロノミー分野)
仲山今日子 Kyoko Nakayama

The World Restaurant Awards 審査員
神奈川県横浜市生まれ。(両親は淡路島出身)大学卒業後TBS系列テレビ山梨、tvkテレビ神奈川、局アナウンサー・ディレクターとして20年弱テレビ局に勤務。2013年電通と日本のキー局が地元企業と共同出資した、Japan Food & Culture TVの立ち上げメンバーとしてシンガポール移住。コンテンツ作成、各種インバウンドイベントの立案・実行に関わる。シンガポールの国営メディア、Mediacorpのラジオ局FM96.3 Smile WaveのDJとして、飲食店とアートを紹介するコーナーを企画・担当。現在は日本をベースに、日本、シンガポール、イタリア、トルコ等の新聞・雑誌に、日本語・英語で食について執筆するほか、食関連の各種アワードの審査員、農林水産省、地方自治体などの依頼を受けて、シンガポールでの食イベントMC、コーディネートも行う。

主任研究員(SDGs分野)
信時正人 Masato Nobutoki

1956年和歌山県和歌山市生まれ。小学生の時、当時の経済成長や過度な工業化の為に、近くの海水浴場などの遊び場を失ったようなことから、まちづくりを目指すようになった。黒川紀章著の「都市学入門」という本がバイブルである。東京大学都市工学科を卒業後、海外等の都市経営がやりたくて三菱商事に入社。情報産業部門配属。そこでは、インテリジェントビルなどのプロジェクトに出会うこともできた。その後、2005年開催された愛・地球博(自然の叡智がテーマ)日本館の事務局長として、政府出展の企画や催事を担った後、東大大学院に移り、UDCK(柏の葉アーバンデザインセンター)の設立に絡んだ(現在でも(一社)UDCイニシアチブの理事等として全国に公民学のフラットな体制での街づくりを推進中)。2007年横浜市入庁。都市経営担当理事、地球温暖化対策事業本部長等を歴任し、横浜市の地球温暖化対策を推進した。現在、ヨコハマSDGsデザインセンターセンター長として、SDGsを地域に定着させていくべくトライ中。他に神戸大学客員教授等。

主任研究員(ガストロノミー分野)
大引伸昭 Nobuaki Obiki

1966年生まれ。辻調理師専門学校(大阪市)に入職。同校の日本料理教授。2023年より株式会社辻料理教育研究所(辻調グループ)の取締役、教育事業部部長に就任。読売テレビ「どっちの料理ショー」などに出演し、2018年から毎日新聞「美食地質学入門」にて巽好幸先生との対談が好評連載中。韓国・彗田(ヘジュン)大学にて日本料理講師を担当するなど海外でも活躍する。現在、2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会 アドバイザーに就任し、関西の食・レストランの国際発信を担っている。専門調理師(すし料理)、日本茶アドバイザー(NPO法人日本茶インストラクター協会)、蕎麦打ち初段(一般社団法人 全麺協)。

主任研究員(ツーリズム分野)
村木 智裕 Tomohiro Muraki

1998年広島県庁入庁。財政課や県議会事務局など地方自治の実務を経験。2013年から、せとうちDMO設立を担当。2020.3までCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)*2018.3広島県退職。現在、自治体やDMO、観光連盟、温泉組合等の運営・マーケティングを支援する株式会社Intheory及びインバウンドマーケティング、DXソリューション(観光地経営のデジタル化、観光関連事業者向けのオンライン流通システム)を提供する合同会社Tourism Exchange Japan の代表。一橋大学非常勤講師(科目:デスティネーションマーケティング)
主な公職:愛媛県PR戦略室アドバイザー(デジタル) VISITはちのへ アドバイザー (DMO経営支援) 東広島市アドバイザー(DMO設立支援) 静岡県島田市アドバイザー(デジタル) 能登半島広域観光振興協会アドバイザー 新潟県観光協会アドバイザー(DMO経営支援) 奈良県VBアドバイザー(DMO経営支援) ななお・なかのとDMOアドバイザー(DMO経営支援) 金沢市観光振興計画策定委員 北陸経済連合会アドバイザー 東京観光財団アドバイザリー会議メンバー 京都大学オープンアカデミー会議メンバー 趣味はゴルフ、釣り、写真撮影など。

事業概要

会社名 ジオリブ研究所合同会社
所在地 大阪市北区中津1-17-26 中津グランドビル7F
代表者 巽好幸(所長/ジオ・アクティビスト)
岡田一雄(プロデューサー)